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コラム
2020年9月2日

吉岡里帆さん

よしおか・りほ

1993年生まれ。京都府出身。小劇場の舞台などに出演し、京都を中心に活動を続けていたが2015年に本格的に上京。2016年に出演したNHK連続テレビ小説「あさが来た」で注目を集める。ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(2018年)、映画「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」(2018年)、「パラレルワールド・ラブストーリー」(2019年)、「見えない目撃者」(2019年)で、主演・ヒロインを務める他、「ホットギミックガールミーツボーイ」(2019年)など話題作に出演。映画「Fukushima50」に出演する他、舞台「FORTUNE」にも挑戦している。

京都で芸術・文化に触れて育ったことが、
俳優としての今につながっています。

芸術・文化に触れて育ったことが俳優としての今につながった

演技の世界に興味を持ったのは、高校生の時。当時アルバイトをしていたお店で映画の撮影が行われることになり、人手が足りないからとエキストラとして撮影に参加したのがきっかけでした。その後、小劇場の舞台に立ったり、自主製作映画に参加したり、ここ京都での経験が、俳優としての基盤になっています。 一方で、小さい頃から書道を学び、書道コースのある大学に進学。本格的に書道を学び、「書道の先生になりたい」と真剣に考えたこともありました。書道の道に進むか、俳優を目指すか。二つの進路を前に悩みましたが、スタッフ、俳優がみんなで一つの作品をつくる醍醐味を知り、「もっと俳優という仕事を掘り下げたい」と俳優の道に進むことを決意しました。
京都市右京区太秦で生まれ育った私にとって、映画の世界はとても身近なものでした。演劇を志した背景にも、そうしたまちの風土や文化が少なからず影響していると感じます。映画だけでなく、幼い頃、母や祖母に連れられて歌舞伎や能、日本舞踊、落語を見に行くなど、日本の古典芸能に親しんだことも大きいですね。今京都を離れて生活して改めて、さまざまな芸術や文化に触れながら育つ中で今の私がかたちづくられたのだと実感しています。
俳優として演劇に携わる上でも、文化や芸術に対する感受性を磨き続けたいと思っています。その一つとして最近、新しい筆と硯を買いました。地方での撮影で出会った方々に直筆でお手紙を書きたいと思ったからです。また四季折々できものを着る機会も多く、きものを通じて日本の季節や文化を感じることも大切にしています。

歴史・文化が身近にあり
まちの皆が守っているのが京都の魅力

数多くの神社仏閣があり、身近に歴史や伝統的な文化に触れられるのが、京都で暮らす魅力の一つだと思います。私にとって特に馴染み深いのが、北野天満宮です。京都に住んでいた頃は、毎月催される「天神さんの市」に家族や友達とよく行きました。またお正月には北野天満宮で行われる書き初め「天満書」に参加するのが恒例。年の始めに天満宮で書をしたため、気持ちがキュッと引き締まったことを今でも覚えています。
もう一つ忘れられないのが、高雄山神護寺で本尊の薬師如来立像を見た時のことです。そのすばらしさに、「京都に生まれてよかった」と心から思いました。
何より京都のすばらしいところは、神社仏閣だけでなく、お祭りや伝統行事など、さまざまな歴史や文化が生活の中にしっかりと根づき、まちの人たちがみんなでそれを守っていることだと思います。近年は、外国人観光客が増え、国内外を問わず京都以外の方々にまちの魅力を発信する機会が増えています。世界に誇る歴史や文化があり、くらしの中でそれに触れることができる。そうした京都の良さを私自身が理解し、伝えられるようになりたいですね。
上京して5年近く、東京で充実した毎日を送っていますが、仕事に熱中している時には知らず知らず肩に力が入っているのかもしれません。京都は私にとってホッと癒される場所。目まぐるしい東京と違って京都では、時間がゆっくりと穏やかに流れているように感じます。実家に戻った時には、近くのお寺や神社をお参りしたり、京都で活躍されているアーティストの作品展に足を運び、リラックスするのが楽しみです。京都には大学も多く、歴史や伝統だけでなく、新しいカルチャーも次々生まれています。そんなところも奥深い魅力です。
限られた時間の中で、あらゆる文化や価値観に触れられるのが、演劇の魅力です。令和2年を迎え、今年は特に舞台にも力を入れたいと意気込んでいます。これからも俳優として観客の方々に楽しんでいただき、「良い作品だった」と思っていただける作品に携わっていきたいと思っています。


出典:『京都文化力プロジェクト2016-2020 機関誌 vol.4』「くらしの文化を楽しむ」

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